Stay The Course【第2回】バンガード社の4つの基本原則

皆様こんにちは。

先日、「The Vanguard Group, Inc.のウェブサイトに掲載される情報を一部引用しながら、今後定期的にコラムを作成していこうと考えております。」とお伝えしましたところ、皆様から大変ご好評いただきました。ありがとうございます。我々、楽天投信としましても、バンガード社の良質な情報をコラムとしてできるだけご提供できるよう今後も努めてまいります。

第一回目は、「パンデミック後の未来について」をテーマにコラムを作成いたしました。すでにご覧になられた方も多いかとは思いますが、まだご覧になられていない方は、是非ご一読下さい。

さて、第二回目ですが、今回は皆さまがよくご存知の、バンガード社の4つの基本原則に関するコラムです。このコラムの作者は、バンガード社のアドバイザーとして働かれている方でして、普段、お客さまにこの4つの基本原則を伝えながら、投資アドバイスを行っているとのこと。そして、ご自身もこの4つの基本原則を実行することで、自分の目標を達成することができた、というお話です。非常に興味深いですね。それでは早速ご覧ください。

バンガード社本国サイトより一部引用・抜粋)

※4つの基本原則のリンク

バンガード社の投資哲学の中核には4つの基本原則があります。その4原則は投資に成功するためのベスト・アドバイスといえます。これらの原則は、マーケットや経済環境に左右されることのない大切な考え方です。この4つの基本原則には共通することが1つあります。それは、自分自身でコントロールできるということです。

私は、この4つの基本原則を実行することで、人生の目標の一つである「住宅を購入する」という目標を達成することができました。もちろん、口で言うほどやさしくはありませんでしたが。

現在私は、投資アドバイザーとして、「Vanguard Personal Advisor Services」を投資家の皆様に提供しています。一方で、自分自身もバンガード社の商品に投資をしており、お客さまと同様に、マーケットの変動を経験してきました。時折、子供の頃に戻り、ジェットコースターに乗っているような気分になります。本当にワイルド・ライドですね。特に激しいマーケットの変動は、どんなに賢い投資家でも心が揺れ、自分自身が試されているような感覚になります。足元のコロナショックと言われるマーケット下落局面においても、冷静にこの4つの原則を思い出し、落ち着くよう取り組んできました。

原則1:目標

私たちは皆、目標を持っています。短期的な目標もあれば、長期的なものもあります。私の短期的な目標の1つは住宅を購入することだったので、過去数年間積極的に貯蓄をしてきました。一方で、私の長期的な目標は、老後の経済的な自立でした。

2月末にマーケットのボラティリティが高まったころ、私はすでに住宅探しをしていました。この目標のために貯金してきた現金が手元にあり、それを危険にさらしたくはありませんでした。しかし、マーケットが大きく下落していたこともあり、私は自分の「現金プラン」を見直しました。その結果、頭金(「ハウスファンド」とも呼ばれます)を損なうことなく、そのお金の一部を長期投資に振り向けることできるということに気付きました。念のため、私は住宅所有者にもいろいろな話を聞きながら確認しました。

お客様と毎日お会いして、お話するうちにわかってきたのですが、さまざまな目標を同時に達成するために貯蓄を活用することは珍しいことではありません。しかし、明確な目標を念頭に置いて、それらを達成する方法について現実的に考え、行動することで、より確度の高い成果をもたらせるのではないでしょうか。

原則2:バランス

マーケットの混乱の中で、私は自分自身がコントロールできるポートフォリオの2つの側面、つまり「資産配分」と「分散」に焦点を当てました。私の場合、「資産配分」は、住宅を購入するという短期目標と、老後、経済的に自立できるという長期目標を達成するためのものでした。また、資産を「分散」することは、これらの目標を達成するのに役立つだけでなく、長期に亘りポートフォリオの振れ幅を抑えることができるのです。これら2つの考え方は、長期的に投資を成功させるための重要な条件です。

バランスの取れたポートフォリオ(およびバランスの取れた考え方)を維持することで、全体を俯瞰できるようになりました。つまり、住宅購入の頭金をしっかり確保しながら、長期投資も実現することができるようにしました。

原則3:コスト

マーケットのパフォーマンスは重要ですが、誰もそれをコントロールすることはできません。

一方で、「コスト」は自分で管理することができます。初めて住宅を購入する場合でも、退職後の資金のために資産運用する場合でも、「コスト」をできるだけ抑えることで、パフォーマンスを向上させることが可能となります。だから「コスト」を考えることは重要なのです。

「コスト」を管理する上で、まず取り組むべきことは、低コストで税効率の高い商品を選択することです。私自身は、住宅購入のための貯蓄に際しては、バンガード社の低コストのマネー・マーケット・ファンドを選びました。そして、会社の年金プランにおいては、低コストで幅広く分散されたバンガード社のインデックス・ファンドを選びました。また、Roth IRA(個人退職金勘定)に拠出したときは、取引の柔軟性とリアル・タイムの価格を重視し、よく分散されたETFを選択しました。

原則4:規律

長期的に投資を継続する上で、「規律」を維持することは、例えばどんなマーケットであっても、成功を達成するためには非常に重要です。私の意見では、「規律」は成功を達成するための最も重要な条件と考えています。それが出来なければ、どんな素晴らしい投資計画でも失敗するでしょう。

今年の2月マーケットが大きく下落した際に、私は、他の投資家と同様に短期的な売買を行いたくなりましたが、住宅を購入するという目標を常に念頭に置いておきました。また、目標の資産配分を維持するために、値上がりした資産を売却し、値下がりした資産を購入するという、ポートフォリオのリバランスを行うようにしました。まさにこれが「規律」を維持するということだと思います。もちろん、「規律」を維持し、「航路を守り続ける」ことは容易ではありませんでした。

では、その後、どうなったのでしょうか。

私は苦労して稼いだ「お金」を使ってパンデミックの真っただ中に住宅を購入しました。決して忘れることはできません。何度も誘惑にかられることがありました。しかし、私はこれらの4つの基本原則を守り続けてきたことで、今では住宅所有者になることができたのです。

私は自分の目標の1つを達成することができましたが、まだ達成したいことがあります。

今後も、ポートフォリオの「資産配分」やよく「分散」されたポートフォリオになっているかを定期的に見直していきます。また、「コスト」を管理しながら、「目標」を達成するために「規律」を維持していこうと思っています。

バンガード社の基本原則に従うことで(そして、私がそれを実践することを確認してくれる友人を持つ)、私は住宅を購入するという目標を達成することができました。私の新しい家は、まさにこの4つの基本原則を語る上で、それを実行した証になるのです。

※当該和訳は、楽天投信投資顧問が英文を翻訳したものです。和訳はあくまでも便宜的なものとして利用し、適宜、英文の原文を参照いただくようお願いします。当資料は情報提供を目的として作成したものですが、その内容について保証するものではありません。


いかがでしたでしょうか。

確かにコロナショックのようにマーケットが大きく下落する局面では、ついつい本来の目標、目的から外れて、「運用をもう止めてしまいたい」、ですとか、「逆張り的に大きなリターンを獲得するチャンス」などといった衝動に駆られてしまうことは、皆様もご経験あるのではないでしょうか。

周りの人に話していることと、自分がやっていることが違う。そんなことってありますよね。

でも、どんな時でも大切なことは、この作者の言う通りバンガード社の4つの基本原則守り続けること。特に不透明なマーケット環境においては、4つの基本原則の中でも「規律」が大切なキーワードになるのでしょう。①規律のある投資商品に投資をすること②規律をもった投資行動をすること、になりますね。

我々も、改めてこの点を意識しながら、今後も「長期分散投資」を愚直に継続していきましょう。Stay the course!

皆様の反応や応援、暖かいお言葉が我々の励みになります。是非、感想等お寄せください。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。
* の項目は必須項目となります。

•コラムに関連する質問のみ受付けさせていただきます。コラム以外の質問に関しましては、質問箱をご活用ください。

•全てのコメントは、当社で内容を確認させていただいた後、当社の判断により開示いたします。

•投稿内容等が不適切であると当社が判断した場合、開示後であってもお客様の同意を得ることなく削除することがございます。詳しくはコミュニティガイドラインをご参照ください。

CAPTCHA