Head to Head【第2回】特別インタビュー!「バンガード×楽天投信 投資のイロハ」

「バンガード×楽天投信 投資のイロハ」第2回特別インタビューをお届けします。

バンガードのモットーでもある「Stay The Course(航路を守れ)」に込められたメッセージとは?なぜ長期投資にコストが重要なのか?バンガードの4つの投資哲学は何でしょうか?

詳しくはインタビューにてご紹介しております!

厳しい市場においても、バンガードがずっと発信し続けている「Stay The Course(航路を守れ)」に込められたメッセージを教えてください。


「Stay The Course(航路を守れ)」とは、バンガードの創業者であるジョン・ボーグルの投資に対する理念であり、ボーグルの最後の著書となった本のタイトルでもあります。どんな状況でも目的地を見失わず、しっかりと航路を守りながら進みなさい、というボーグルのこのメッセージは、極めてシンプルです。しかしこれを実践するのは意外に難しく、実践できない投資家も少なくありません。個人投資家は市場の大きな変動に惑わされることなく、長期分散投資を継続するべきだと、ボーグルは生涯言い続けました。

この「航路を守れ」を実践するために、バンガードは次の4つの永続的な基本原則に基づく投資哲学を掲げています。

<バンガードの4つの投資哲学>

目標:適切で達成可能な目標設定
分散:幅広く分散した投資商品への適切な資産配分
コスト:低コスト商品への投資
規律:規律を維持した投資戦略の実行

バンガードでは、投資を始める際にはまず、適切で達成可能な「目標」を設定することが成功の鍵の1つであるとお伝えしています。ここで言う「目標」とは、住宅購入、子供の大学入学や老後の生活など、様々なライフ・イベントに向けた具体的かつ現実的な投資目標のことです。長期的に成果を出すための投資目標を設定すること、そして幅広く分散された商品に適切な資産配分をしてリスクを分散することにより、市場の変動に一喜一憂しなくても良いのです。

ここで、投資商品のコストを意識することが必要になります。下の図Iは、同じ資産クラスに長期投資をした場合のコストの高い商品(1.7%のコスト)とコストの低い商品(0.6%のコスト)の結果を表したものです。わずか1%程度のコストの差ですが、長い期間で見ると大きな差になっているのが分かります。低コストの商品に投資をした場合は、始めに投資した10万円が、63万円になっているのに対し、高コストの商品に投資した場合は43万円にしかなりません。結果的に、投資元本の10万円の2倍となる20万円の差が出てきます。

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長期投資では、わずかなコストの差で、こんなにも投資結果に差が開くのですね。


基本的には、どのような商品でもコストを意識するのは非常に大事です。1970年代の創業以来、バンガードは低コストで投資信託を運用してきました。以下の図2をご覧いただくと、バンガードの投資信託は、同種同等の資産に投資をしている他社の商品と比較すると、ほぼ全ての資産クラスで8割以上が、良い投資結果を出していることが分かります。

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バンガードの「インデックス運用・アクティブ運用・低コスト」の組み合わせは、どのアセットクラスにおいても競争力のあるパフォーマンスを生み出します

例えば、1970年代から約40年間、バンガードが運用する株式と債券に幅広く分散した投資商品に、投資を続けた米国の投資家は、当初の70倍以上のリターンを実現しています。80年代のブラックマンデー、2000年代のITバブル崩壊、2008年のリーマンショックといった市場が大きく下落する局面でも、一時的な恐怖感に惑わされず忍耐強く投資を継続した結果、より大きなリターンが得られたのです。

今から投資を始める方のみならず、全ての投資家にとって、長期的な視点を持つことは非常に重要と言えます。

なるほど、この結果はすごいですね。コストの低い商品に投資をすることで、最終的に投資家の皆さまが成功することに近づけることがわかりました。それでは、バンガードの投資哲学の4つ目の基本原則である「規律」についても教えていただけますか?


まさに現在のような不安定な市場において、「規律」は最も重要なコンセプトだと思います。投資における規律には2つの種類があります。

  1. 規律のある投資商品に投資をすること
  2. 規律をもった投資行動をすること

はじめに、「規律を持った投資商品」とは、現在のように市場が激しく変動する中でも、規律を乱して突然大きく投資方針を変えてしまうような商品ではなく、安定した投資方針に基づいた商品のことです。小型株ファンドを買っていたつもりが気づいたら大型株が大きいウェイトを占めていたような商品や、市場の下落を受け、保有している株式などを売り急いでしまい、結果として投資成果が悪化するような商品への投資は控えるべきだと思います。

次に最も重要である「規律をもった投資行動」ですが、これは規律をもって正しい商品への投資を継続することを表しています。冒頭でも少し触れましたが、米国では約40年同じ商品に投資を続けている人は多く、この間に市場の大きな変動を経験されている方がほとんどです。長期間にわたる投資実績という視点で見ると、そのような乱高下は一時的な波であり、どんな状況においても、それぞれの投資家が大きく投資方針を変えず航路を守り続けることが重要です。

しっかりとした目標を持ち、高度に分散された低コストの商品に投資をしていたとしても、規律がなければ投資で成功する可能性は大きく下がってしまいます。特に現在のような市場状況においては、4つの基本原則である「目標」、「分散」、「低コスト」、「規律」の中で、「規律」が最も重要なのです。

どれだけ正しい投資商品に投資をしていたとしても、投資家それぞれが「規律」を持たないと、長期投資に成功しにくいということですね。バンガードのETFやファンドを投資対象にしている「楽天・バンガード・ファンド」(楽天バンガードシリーズ)は日本の個人投資家の長期投資にふさわしい「規律」ある商品なのでしょうか?  


楽天バンガードシリーズに含まれる8本のファンドの投資対象は、全てバンガードが運用するETFもしくはファンドですので、形式としてはファンド・オブ・ファンズです。商品の投資対象は、バンガードが運用する幅広く分散されているコストの低いETFです。途中で投資方針を大きく変えることなく、長期にわたり規律を持って運用されており、まさにバンガードの投資哲学に沿った商品だと言えるでしょう。

楽天バンガードシリーズは、投資家の皆さまが投資しやすいように、米ドルではなく日本円で購入できる仕組みとなっており、かつ低コストの商品として、2017年に楽天投信投資顧問と共同で設定しました。ぜひ皆さまの長期投資にご活用いただければ幸いです。

次回はバンガード社について詳しく教えてください!


承知いたしました、よろしくお願いいたします。

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